手法と運営方針
このサイトがやること
業界団体・官公庁が定期公表する統計と、個別株の値動きの関係を、公開データの相関分析で検証して公開します。「風が吹けば桶屋が儲かる」式の連想は投資の世界に数多くありますが、その多くはデータで確かめられないまま流通しています。当サイトは連想を1つずつ検証し、効く統計・効かない統計を選別した実証マップを育てていきます。
分析手法
- 前年同月比(YoY%)への変換 — 統計も株価も長期の上昇トレンドを持つため、生の値同士で相関を取ると「何でも相関0.9」という見せかけの結果になります。当サイトは必ず前年同月比に変換してから相関を計算します。
- ラグ走査 — 統計が株価に何ヶ月先行していたかを調べます。指標を0〜6ヶ月ずらした7パターンで相関係数(ピアソン)を計算し、最も強いラグを特定します。
- COVID除外の頑健性チェック — 2020〜2023年は多くの統計が極端な値を取り相関を歪めるため、該当期間を除外した計算を併記します。
- 判定基準の事前固定 — 「相関係数±0.4以上で連動あり」等の基準は計算前に決めており、結果を見てから動かしません。連動が確認できなかった検証も、そのまま公開します。
- 逆相関も「連動」です — 判定は相関係数の絶対値で行います。「確認できず」は正の相関・逆相関のどちらも確認できなかったという意味で、頑健な逆相関(r≦-0.4がCOVID除外でも維持)が見つかった場合は「逆相関あり」と明示して連動扱いにします。符号(正負)は常に併記します。
- サンプル数の明示 — すべての相関係数にn(サンプル数)を併記します。nが小さい数値は参考値です。
- 探索的分析の限界 — 多数のペアを検証するほど偶然の相関が混ざる確率は上がります(多重検定の問題)。当サイトの結果は探索的分析であり、統計的有意性を厳密に保証するものではありません。だからこそ「COVID除外でも維持されるか」「事業構造で説明できるか」を併せて確認しています。
「勝てたか」検証(トラックレコード)の方法
当サイトは「相関が高い株は、買っていたら市場平均に勝てたのか」を過去データで検証します。ここで使う言葉の定義と前提を、誤解のないよう先に固定します。
- 相関は「仕分け装置」です。相関を「買いサイン」ではなく、検証対象を絞る入口として扱います。相関は将来を当てる装置ではありません。そのうえで、過去に市場平均を上回ったか、逆に罠だったかを確認します。
- 「勝てた」の定義。「勝てた」とは、検証期間において同じルールで保有した場合に市場平均を上回ったことを指します。将来の利益を意味するものではありません。
- 「市場平均」の定義。市場平均=当サイトの検証対象199社を等金額で保有した場合の平均です。TOPIX・日経平均ではありません。記事内ではこの定義に統一します。
- 年初買い検証のルール。毎年1月に等金額で買い1年保有(持ち切り)・株価のみで計算し、配当・売買手数料・税金は含みません。未調整の異常値は除外します。期間は原則2005〜2025年の21年です。
- 発表ラグと「未来データを使わない」原則。局面判定など買付の判断に使う統計は、買付時点で公表済みの最新データに限定します(例:機械受注は対象月の約2.5ヶ月後に公表されるため、1月買付なら前年10月分まで)。買付時点で未公表の数値は使いません(先読みバイアスの防止)。
- 4象限(相関 × 市場超過)。相関の高さと「市場平均に勝てたか」を掛け合わせ、本命(相関も市場超過もあり)/罠ゾーン(相関は高いが市場超過は弱い)/別要因(相関は低いが市場超過あり)/説明しにくい、の4つに整理します。「罠ゾーン」は売り候補ではなく、相関だけで選ぶと過去に市場平均を下回ることがあった注意ゾーンを指します(避ける・点検する材料)。
- 「過去検証スコア」について。銘柄ごとの過去の振る舞いを整理する合成指標を「過去検証スコア」と呼びます(市場超過の頻度・大きさ・下落耐性・再現性・相関の明確さ・勝率を合成)。これは過去検証上の整理指標であり、将来の利益や売買判断を保証するものではありません。スコアが高い=買い、ではありません。
- 下落側(弱さ)の扱い。市場平均に負けやすかった銘柄・急落時に大きく下げた銘柄・下落耐性なども検証しますが、これは踏みやすい局面を避けるための材料であり、空売りを勧めるものではありません。
検証の実務について(正直に書きます)
当サイトの検証は、一次データの取得・整形から相関計算・グラフ作成までを自動化したプログラムで行っており、その開発と運用にAIを活用しています。これを明記するのは、当サイトの信頼性が「誰が計算したか」ではなく「どう計算したか」に依存するからです。
- 計算はピアソン相関係数という標準的な統計手法です。同じデータと同じ手順なら、誰が(人間でもAIでも)計算しても同一の値になります
- 判定基準(±0.4・COVID除外・ラグ走査の範囲)は計算前に固定されており、AIや運営者の裁量で結果を変えることはできません
- 都合の悪い結果(連動が確認できなかった検証)も、そのまま公開しています
- 使用データの出典・基準日・サンプル数を全て明記しているため、第三者が同じ計算を再現できます
AIは文章作成・コード作成・整形補助に使いますが、最終的な掲載数値は固定されたスクリプトと公開データから生成します。記事ごとに出典・基準日・サンプル数を明記します。
データの取り扱い
出典元の利用条件を確認し、転載禁止・再配布禁止が明示された統計データは使用しません。利用可能な場合も、原則として元データの丸写しではなく、出典リンク・取得日・加工方法と、当サイトが独自に算出した分析結果(前年比・相関係数等)のみを掲載します。
株価データは公開されている市場価格データをもとに、月次の調整後終値・前年同月比に加工して分析に使用します。株価の生データの再配布は行いません。取得元・基準日は各記事に明記します。
運営方針
- 投資助言ではありません。当サイトは過去データの統計的事実を提示するもので、特定銘柄の売買推奨・将来予測は行いません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
- 相関は因果ではありません。相関係数が高くても、それは過去の連動の記録であり、将来も続く保証はありません。
- 非断定。データが示す範囲を超えた断定はしません。検証できなかったことは「確認できなかった」と書きます。
- 煽らない。「今買うべき」「乗り遅れるな」のような行動を促す表現、射幸心をあおるランキングや見出しは使いません。
- 出典と再現性。すべての検証は公開データに基づき、出典を明記します。
- 更新と訂正を隠さない。時系列データが増えれば相関や判定は変わります。再検証による更新・公開時点の誤りの訂正・撤回は、更新・訂正履歴に日付つきで残します(サイトを最新版の正本とし、YouTube動画は公開時点の記録として扱います)。
表中の r・n・ラグ・過去レンジの読み方は数字の読み方ガイドにまとめています。
お問い合わせ
掲載内容の誤りのご指摘・検証してほしい統計のリクエストは、お問い合わせ窓口にて受け付けています。